一次資料無しに色を特定する試み: RLM 70・71 前篇 – 1/72でJu 87 B「スツーカ」をつくる: 8

RLM 65篇に続き、緒戦のJu 87 Bの上面色であるRLM 70・71の色調について検証する。前回同様、既存資料の推定値の比較と、近似する色との関係性、モノクロフィルムの感色性など、複数の視点から考えてみたい。

例によって記事が長くなってしまったので前後篇でお届けする。RLM 65に比べると実機写真と資料や模型用塗料で明度の乖離が無く、あっさり検証できそうに思えたのだが、果たして……?

2015年10月19日修正: Mr. カラーC17、C18の測色値を修正。

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一次資料無しに色を特定する試み: RLM 65 後篇 – 1/72でJu 87 B「スツーカ」をつくる: 7

前篇では、各種資料の示すRLM 65の色調とモノクロフィルムの感色性を照らし合わせ、明度と彩度の大まかな範囲を推定した。

後篇では、RLM 76との比較から色相について絞り込み、実際に推定値で試し塗りをして妥当性を検証したいと思う。

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一次資料無しに色を特定する試み: RLM 65 前篇 – 1/72でJu 87 B「スツーカ」をつくる: 6

本体塗装はまだ先なのだが、工程上先に塗るべき個所が幾つかあるので、色彩設計を先に進める。
今回はまず、下面色となるRLM 65の色調について。

20年ほど前にMr. カラーの専用色が発売されて以来、モデラー界隈では概ね決定版として定着している印象がある。
が、私は疑り深いので、それが無かったものとした場合、別の結論に至るのか考えてみた。めんどくさい人だ!!

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「飴色問題」と日の丸の見栄えを意識して、試製強風を塗る

昨年の暮れに、ツィッタァ上の早組み企画、プラモタイムトライアルに参加したのだが、その際、時間切れで放置していたハセガワの1/72「強風」試作1號機を完成させてみた。

企画の性質上、目立った改造はしておらず概ね素組なのだが、塗装面で割と試行錯誤したので備忘録的に残しておこうと思った。

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不完全版・模型用塗料の近似修正マンセル値一覧表: 水色・青色篇

「買った塗料が瓶の蓋やメーカー見本と全く別物と知って、世を儚み (ry」みたいなのが少しでも減るかもしれない、各社の模型用塗料から実測した、修正マンセル表色系に基づいた色の値 (以下、修正マンセル値) の一覧。

水色・青色篇では、修正マンセル値の色相記号が「10G~10PB」の水色~青~紺系の色を収録。

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不完全版・模型用塗料の近似修正マンセル値一覧表: 黄緑色・緑色篇

「買った塗料が瓶の蓋やメーカー見本と全然違う色で、何もかも嫌になって出家」みたいなのが少しでも減るかもしれない、各社の模型用塗料から実測した、修正マンセル表色系に基づいた色の値 (以下、修正マンセル値) の一覧。

黄緑色・緑色篇では、修正マンセル値の色相記号が「10Y~10G」の黄緑~緑色~深緑色系の色を収録。

2015年 (平成27年) 1月24日追記: 「10Y~10GY」から「10Y~10G」に収録範囲を拡大、GY色相とG色相を一括して収録する事とした。

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木甲板色の褪色について考える – 1/700で砲艦嵯峨をつくる: 後篇

砲艦「嵯峨」のお手軽スクラッチ後編、とはいえ、工作要素は無く、専ら木の色についての研究と妄想

写真が多く記事そのものは長いけど、文字数的にはさほどでもないので気軽にお読みくださいまし。

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ふたたび、空気遠近法を意識して塗ってみる – 1/700で天龍型軽巡をつくる: 17

ふたたび、空気遠近法を意識して塗ってみる

今回は塗装の話。

前回の駆逐艦「樅型」の際は、目分量であたりを付け、そこから逆算的に色値の変換式を考えていたが、今回は先日の空気遠近法の記事に基づき、配色設計をしてみた

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模型の塗装における空気遠近法について、法則化できないか考える

模型の塗装における空気遠近法について、法則化できないか考える

先日、空気遠近法について調べていたところ、以下のような資料をみつけた。

松山 祐子・山下 三平「景観における見かけの色の推定と調和について

対象物から離れた際、どういった風に色が変化するかを集計し、そこから距離ごとの色の変化の公式を導き出したものである。

これを、模型の塗装に応用できないか、と考えた。

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「樅型」キットの工作ポイント総まとめ – 1/700で樅型駆逐艦をつくる: 23

「樅型」キットの工作ポイント総まとめ

今回は、過去の22回 (←!!) の記事の総集編。

過去記事全部読むのは面倒臭ェよ、と云う人も、この記事を見れば何をやったか概ね判る筈?

より詳しく知りたい、という奇特な方は、各項目に張ったリンク先を読まれたし。

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