ウィーゴ小僧に狩衣を – 1/35でメカトロウィーゴをつくる: 4

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ハセガワのウィーゴには小学生くらいの男女のフィギュアが付属しているのだが、本体に比べて中々ちゃんと作っているのを見かけない。

そこで、今回はそんな不憫な子で何かひとネタできないかと考えた。


毎度のことなのだが、ウィーゴについてはある日突然ネタが降ってくる
今回も、仮組中のウィーゴ2体を並べていたら狛犬のようで可愛いなあ、と云うところから、じゃあ神社にするか、ならば、いつも不遇なウィーゴ小僧 () に神職の装束を着せて……と、一度思いつくとあっという間にコンセプトが固まる。

1/35の狩衣ウィーゴ小僧
クリックで拡大。ウィーゴ仲間ハスキー氏 (@hus43) による撮影。カメラと撮影技術が素晴らしいので、実物より数段出来がよく見える ()

そもそも神職の装束とは

神職の方が身近にいるのでもなければ、まあなんとなく平安朝っぽい格好だよな、というボンヤリした認識の人が大半だと思う。私も当然そう。 現役神職の方のブログによると、大きな祭祀用の正服・斎服と、日常業務で着る狩衣に分かれるらしい。
正服・斎服は衣冠束帯が原型であり、まさに平安貴族の礼装と日常着の使い分けがそのまま継承されている訳だ。

今回は祭祀の場面にはしないので、普段着の狩衣でゆく。
余談だが、現行法だと未成年は神職になれない。ウィーゴの世界では子供も神職につけるのか、はたまた幽世の住人なのか……。

狩衣の構造

「狩衣」の語が直接示すのは、上着の部分で、その下は小袖と単 (こんにちの着物をショート丈にした感じのもの) を身に着け、下半身には袴を穿く。袴の裾は、時代劇のお公家様が蹴鞠の時に穿くような裾を絞った「括袴」と、こんにち一般的な裾の空いた「切袴」の2種がある。
神職の格好でよく見かけるのは後者。

狩衣
右端の全身写っている人物をみると、下に袴を穿いているのが判る。

そして、狩衣の場合、対になる帽は烏帽子で、これも基本的には貴族のそれを継承した立烏帽子である。足元は和装で一般的な雪駄のほか、「浅沓 (あさぐつ)」を履く場合も。これは洋靴に似た構造だが厚底で、甲が下がるのではなく、やや爪先に向けて上がり気味になるのが特徴。

浅沓
先の狩衣の写真のように雪駄や草履を合わせる場合もあるが、やはり沓の方がしっくりくる。

1/35狩衣

では、これをどうやって再現するか。
オーソドックスなのはパテの盛り削りだが、彫刻のセンスが求められるうえ、狩衣とその下の単や袴の重なり感の表現が難しい。
そこで、ラベルシールで装束を作ってみた。

「狩衣 型紙」や「男袴 型紙」で画像検索するとコスプレ用やドール用の型紙が見つかるので、それらの複数を比較して構造を理解し、1/35サイズにペンでアタリをつけて切り出す。シールの糊だけでは粘着力や保持力が不足するので、ある程度形が整ってきたら瞬間接着剤を染み込ませ、形を固定する。

狩衣の袖
瞬着で固め、サフで目止めした状態。切り出した状態での写真撮るの忘れた。

最初の段階ではこのバランスだったのだが、袖の長さが足りないのに気付く。
袖本体は固着してしまっているので、下半分だけ追加でラベルシールの短冊を張り足して、段差はパテで均す。一度瞬着を染み込ませると、加工性はブラ板に近くなるので、パテ盛りもできるのだ。

狩衣の袖
やはりこれくらい無いと、狩衣に見えない。なまじ普段着物を着てると、そっちの袖のバランスに引きずられてしまうのが宜しくない。

狩衣の袖の紐 (袖くくり) は若いうちは太く、年齢を経るにつれ細くするというルールがある。今回の小僧だともっと太くても良いのだが、スケール的に太いと見栄えがしないので0.15~0.2mmくらいの幅でプラ材から作成。

小僧に顔を描く

顔の造形はほぼキットのままだが、やや彫りが深くバタ臭いので、和装が似合うよう眉骨と頬骨を削り、平坦な感じにする。ソッチ方面の趣味はないので美少年にはしない。どこかで見たことがあるような気がする、ありふれた少年顔を意識。

1/35の顔の塗装
キットとの比較。装束が目立つので判り辛いが、顔もやや地味顔に。

眼は普通に塗ってうまくゆく気がしないので、ナイフで切れ込み状モールドにし、スミ入れで塗り分ける。アジア系の目は細いので、ホンモノも1/35くらいに写真を縮小すると殆ど白目はわからない。肌の色は、Mr. カラーのキャラクターフレッシュの1と2を混ぜ、配合比の違いで鼻や耳の赤みに差をつけている。

1/35の顔の塗装
子供は髪の毛が細いので、生え際や側頭部のひっつめ部分は黒髪でも茶色く見えるのがミソ。あと鼻や頬だけでなく、耳にも微かな赤みを。

狩衣はいつもの白に見えない白、Mr. カラー311番ベトナム迷彩グレー、袴が74番エアスペリオリティブルーで、襟が114番の大戦ドイツ機の赤。衣装が全部航空機用の色だ。

スミ入れしてから自家調合の1/4ツヤクリア吹き。完全なツヤ消しだと、布地が安っぽく見えるし、肌も死体っぽくなるのだ。
アクセントに烏帽子と沓は生の半ツヤ黒。生の黒は1/72や1/700だとどぎつくて使えないが35ならギリギリ差し色としてアリかなと。


さて、今回は過去のウィーゴ達より要素が多いので、ウィーゴ本体篇とベース篇であと2回ほど続くかもしれない。
段々道具立てが大袈裟になってきてる気がする……。

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